2001年夏の日本語教師研修会議事録

615日(金)

中国の日本語教育事情―これから現場に求められること―」

篠崎摂子先生(国際交流基金北京事務所)

  <先生のご紹介>

 1992年−1999年  国際交流基金日本語国際センター 専任講師
1995
年−1996年  北京日本学研究センター日本語研修コース担当(春学期のみ)
1999
4月−現在  国際交流基金北京事務所 日本語教育アドバイザー

中国の日本語学習者数は、オーストラリア、韓国についで世界第3番目である。こうした中国の日本語教育について、以下の点から話していただいた。

     @初等教育・中等教育・高等教育の教育段階別、地域別など、中国国内の詳しい日本語教育状況について
 
A他国、他言語と比較した日本語教育の状況について
 
B大学入試、留学生試験について。(@〜Bの詳細はレジュメ参照)

中国において、日本語学習者数は英語に次ぎ第2位である。しかし最近では、その英語との差が開きつつあり、「日本語を学習していれば、他の外国語は学習しなくていい」という訳にはいかなくなってきたようだ。そしてそれは、日本への留学後も言えるようである。ユーモアをまじえた講義で会場から笑いも起こる中、和やかに話も進み、これからの日本語教育について考えさせられた。

国際交流基金では日本語の教材寄贈も行っている。9月から申請が始まり121日で締め切りとなる。東北3省では、在瀋陽日本総領事館が受付となっているので、興味のある方は、総領事館に連絡し教材リストと申請書を取り寄せることができる。

なお、日本語教育の詳細情報については、国際交流基金のホームページ「日本語教育国別情報」で知ることができる。http://www.jpf.go.jp/

また、来年から新しくなるといわれている「留学生試験」についての情報はhttp://www.aiej.or.jp/で情報を得ることができる。    

                  (文責:浜野なな枝)

616日(土)

                             
「ディベート活動を通じた口頭表現の指導法」
                             
西谷まり先生(一橋大学留学生センター)

                                                 <先生のご紹介>
 研究テーマは、「子供の日本語教育と日本語教授法」。昨年
2000年夏、東北師範大学予備学校にて教鞭をとり、この長春日本語教師会の発起人となった。

 

ディベートテーマT 『自転車は自動車より便利だ』

肯定側「自転車は自動車より便利だ」

否定側「自転車は自動車と同等、もしくは便利ではない」

 

〜ディベート発表前に〜

@全員に肯定側、否定側のそれぞれの特徴を言ってもらい、板書する。

<肯定意見> <否定意見>
・ラッシュアワーの時、自転車は速い。
・自転車は楽しい。
・狭い所でも入っていける。
・安い。          
・駐車場がいらない。
・いい運動になり、健康にもいい。
・自転車では遠い所に行けない。
・おそい。
・道が悪いと行けない.
・荷物がたくさん運べない。
・雨が降ったら濡れてしまう。
・たくさんの人が一度に移動できない。
・交通規則を守らない。
・自慢できない。
・夜寝ることができない。

A2人組になり、肯定側が意見を言ったら否定側は反論する。

B肯定チーム、否定チーム(4人グループ)をつくり、5分作戦タイム。

   その後、先生がどのチームに前に出てディベートをしてもらうか決める。

  〜ディベート発表〜

肯定側立論

・ガソリンがいらない。 
・車より安全。事故をすぐに回避できる。   
・健康にいい。 
・安い。誰でも買える。
・狭い所でも通れる。

○否定側から肯定側への尋問

・安全性について。車と自転車、事故にあったらどちらが大怪我をしますか?
・安いというが、何度も盗まれたら損害は大きい。

 

反対側立論

・速い。 
・一度に多くの人と荷物を運べる。 
・天気が関係ない。
・疲れても休むことができる。

○肯定側から否定側への尋問

・霧が多い時は自動車も運転できないでしょう?
(←
1年に何日霧が濃い日がありますか?と更に反論。)
・自転車でも、お店に入れば休むことはできる。

― 作戦タイム ―

 

●否定側反駁

・健康にいい。紫外線、空気が良くないので。 
・一度に人や荷物を多く運べる。
・自動車は速い。自転車では遠くに行けない。

●肯定側反駁

・空気が悪い原因は自動車の排気ガスなのでは?
・自動車では駐車場が必要。 
・自転車は学生でも買える。
・みんなが車に乗るとラッシュになる。その時は自転車は速い。

判定 

   否定側・・・・・・10人 肯定側・・・・・・20人  肯定側の勝利

   (文責:浜野なな枝)

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